前立腺がんの予防や治療における、ビタミン、ミネラル、その他のサプリメントの役割: 

ROLE OF VITAMINS, MINERALS AND SUPPLEMENTS IN THE PREVENTION AND MANAGEMENT OF PROSTATE CANCER
Int Braz J Urol. 2006; 32: 3-14
VINCENT M. SANTILLO, FRANKLIN C. LOWE
Department of Urology, St. Lukeユs-Roosevelt Hospital, and Department of Urology, Columbia University, College of Physicians and Surgeons, New York, NY, USA

要旨:
この総説では、前立腺がん患者に使用されているサプリメントに関する文献をまとめている。解説しているのは、ビタミンE、ビタミンA、セレニウム、亜鉛、大豆、リコピン、ザクロジュース、緑茶、ω3脂肪酸である。これらの栄養素のサプリメントの中で、前立腺がんの発生を予防できるという確実な証拠があるものは無い。
過剰に摂取するとマイナスの影響を及ぼすものもあるので、標準的なマルチビタミンを摂取することで十分である。

イントロダクション:
最近の10年以上にわたって、補完・代替医療に対する認識が高まり、その利用も増えている。その背景には、多くの人が健康に対して積極的に考えるなったことと、天然のものは安全であろうという考えがあるからである。
前立腺がんにおいては、補完・代替医療を最も利用しているのは、すでに前立腺がんと診断されて治療を受けている患者である。そして、がんの進行が落ち着いている患者より、がんが進行している患者の方がより補完・代替医療を利用している。
しかしながら、このようなサプリメントの効果に関するデータは相反するものも多い。この総説では、前立腺がんの患者によく使用されているサプリメントに関する最近のデータをまとめている。

ビタミンE
○ビタミンEは植物の油に多く含まれる脂溶性のビタミンで、日常の食生活では、調理用油がビタミンEのもっとも多い供給源になっている。
1日の推奨許容量は15 mg(22.5 IU)で、約800 IU以上で、血中濃度は飽和レベルに達する。
○ビタミンEは、大量を長期間にわたって摂取しても害はないと、一般的には考えられている。しかし、最近の研究では、1日に400 IU以上の補充は心血管系の病気のリスクを高める可能性が示唆されている。天然のビタミンEであるα-トコフェロールは血小板の凝集を阻害して出血のリスクを高める。したがって、前立腺のバイオプシー(生検)や切除手術、放射線線源の挿入など、外科的処置を行なう時には、10~14日前からビタミンEの摂取を制限した方が良い。
○多くの動物実験などで、ビタミンEは様々な種類のがんの発生を予防する効果が示されている。もっとも良く知られている作用は抗酸化作用であり、細胞の代謝過程で発生するフリーラジカルを消去する働きがある。
活性酸素などの様々なフリーラジカルは細胞の機能に影響し、前立腺がんの発生にも影響を及ぼす。また前立腺がんの発生に関連しているプロスタグランジンの働きを抑える作用も知られている。。
○培養細胞を用いた研究で、ビタミンEが生理的濃度で、前立腺がん細胞の細胞周期を停止させたり、細胞周期の調節役であるp27の発現を高めることが示されている。
○Alpha-Tocopherol, Beta-Carotene Cancer Prevention Study (ATBC Study)でのランダム化二重盲検試験において、男性喫煙者でビタミンEを摂取しているグループでは、7年後の前立腺がんの発生が32%減少し、前立腺がんによる死亡が41%減少していた。
○ Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial (SELECT)では、.ビタミンE(400 mg of racemic alpha-tocopheryl acetate) とセレニウム(L-selenomethionineで200 マイクログラム) の検討が行なわれている(現在進行中)。

ビタミンA
○ビタミンAは脂溶性のビタミンで多彩な生理活性を示す。1日の推奨許容量は900マイクログラムである。
○レチノイドには細胞の分化や増殖や死を調節する作用があるが、ビタミンAと前立腺がんとの関連を示す疫学データや臨床試験の研究はない。
○ベータ・カロテン(30 mg)とビタミンA(retinyl palmitate, 25,000 IU) )の併用によるがん予防効果の検討が、Beta-Carotene and Retinol Efficacy Trial (CARET)において、7年に及ぶランダム化二重盲検試験が行なわれている。この研究では、ベータ・カロテンとビタミンAを一緒に摂取したグループの前立腺がんの発生頻度は偽薬を与えられたグループと同じであった。
ビタミンAに前立腺がんの発生を予防する効果がないことは明らかのようである。

セレニウム
○セレニウムは微量元素(ミネラル)で、無機と有機の形で存在する。植物が土壌から無機のセレニウムを有機のセレニウムに変換して食物連鎖の中に入る。
セレニウムはシーフードや肉や穀物に含まれているが、その量はそれらが生育する土壌に含まれるセレニウムの量に依存する。
○成人における摂取許容の上限は1日400 マイクログラムであり、これ以上の過剰な摂取は、ナチュラルキラー細胞活性を低下させ、甲状腺ホルモンや成長ホルモン、
insulin-like growth factor-1の合成に影響し、爪や毛髪の異常や皮膚炎などの異常を引き起こす。摂取推奨量は55マイクログラムである。
○セレニウムの抗がん作用の確かなメカニズムは不明であるが、抗酸化作用が関連していることが報告されている。その他に、細胞増殖の抑制、アポトーシスの誘導、男性ホルモン(andogen)レベルや免疫機能への影響などが示唆されている。
○多くの疫学的研究が、低セレニウム血症が発がんリスクを高めることを示している。1312名の男女において、1日200マイクログラムのセレニウムの補充が、皮膚癌の発生を防ぐ効果があるかどうかの臨床試験が行なわれた。この研究では、セレニウムの補充は皮膚がんの発生を下げることはできなかったが、前立腺がんの発生を有意に減少させる効果が示された。セレニウムの補充によって前立腺がんの発生が65%減少することが示された。
○血中のセレニウムレベルが高いほど、進行した前立腺がんになるリスクが低下することが示されている。

亜鉛
○亜鉛は70以上の酵素の働きに必要な必須ミネラルである。1日の摂取の推奨量は11mgである。
○亜鉛を過剰に摂取すると毒性がある。1日に150~450mgを摂取すると銅が低下し、鉄の作用に影響し、免疫力を低下させ、HDL(high-density lipoproteins)を低下させ、脱毛を引き起こす。
銅の低下は貧血、白血球減少、好中球減少を引き起こす。
○1日100mg以上の亜鉛の摂取は前立腺がんの発生頻度を高めることが報告されている。
○亜鉛と前立腺がんの関連は不明な点が多い。前立腺内の亜鉛の量が多いと、前立腺がんの発生を防ぐという研究結果が報告されているが、亜鉛は癌細胞の増殖に関連する酵素の活性を高めることによって、発がん過程を促進するという報告もある。
○Health Professionals Follow-Up Studyにおける46,974人の男性の14年におよぶ追跡調査の結果、100mg/日までの亜鉛の補充は前立腺がんの発生を促進することはないことが確認された。
しかしながら、1日100mg以上の亜鉛を補充している男性は、亜鉛のサプリメントを使用していない人に比べて、進行した前立腺がんになるリスクが2.29倍に上昇することが示されている。つまり、亜鉛の補充は前立腺がんの発生リスクを高める可能性がある。食事からの亜鉛の摂取は前立腺がんの発生リスクとは関連しない。

大豆
○大豆イソフラボンのゲニステインやダイゼインは植物エストロゲン作用があり、前立腺がんを予防する効果が指摘されている。
○大豆製品の摂取が多い地域では前立腺がんの発生頻度が低いという疫学データがある。
大豆を多く食べている中国人や日本人は米国人よりも前立腺がんの発生が低く、米国に移民してきた中国人や日本人は米国人の発生頻度に近付くことが報告されている。
平均的なアジアの食事で使用される大豆製品は、典型的な米国の食事の10倍と言われており、1日に摂取されるイソフラボンの量はアジアでは50mgであるのに対して、米国では2~3mgと言われている。
米国におけるある疫学研究では、大豆ミルクを1日1回以上摂取する人では前立腺がんの発生頻度が70%減少することが報告されている。
○ゲニステイン(genistein)、ダイゼイン(daizein)およびその代謝産物はエストロゲン活性を持ち、癌細胞の増殖を抑制し、アンドロゲン受容体の遺伝子発現を抑制し、動物実験で移植腫瘍の発育を抑える効果などが報告されている。
大規模な臨床試験のデータはないが、疫学研究や、培養細胞や動物実験の結果から、大豆および大豆製品が前立腺がんの発生を予防する効果が推測されている。
○最近の研究では、ダイゼインの代謝産物であるequalが阻害効果を示すことが明らかになっている。ダイゼインを摂取した人の全てがequolを産生できるわけではない。
腸内細菌の状態によって、ダイゼインからequolへの変換が決められる。このようにがん予防の活性物質が体内で産生され、その代謝が他の食事や腸内細菌の状態によって影響をうけるので、大豆による前立腺がんの予防効果は複雑である。
○大豆製品の投与が全く危険がない訳ではない。ラットを用いた動物実験では、イソフラボンが豊富な大豆タンパクが、アンドロゲン非依存性の前立腺がんの増殖を促進した。
○大豆および大豆イソフラボンの前立腺がんに対する効果を検討した信頼できる臨床試験はない。いくつかの臨床試験が行なわれているが、対象人数が少ないか、期間が短く、確定的な結論は出せない。

リコピン(LYCOPENE)
○トマトに多く含まれるカロテノイドで、抗酸化作用を有する。
必須の栄養素ではないので、1日の摂取量に関して許容量や所要量に関するデータはない。健康的な食事の一部分として、トマトを使った料理を1日に1皿か、1週間に5皿くらいを推奨する意見がある。
○トマトが前立腺がんの発生を予防する可能性がいくつかの疫学的研究で示唆されている。
例えば、14000人のデータでは、トマトを使った料理を1週間に5皿以上摂取している人は、1週間に1皿以下の人に比べて、前立腺がんの発生率が40%低下することが報告されている。
Health Professionals Follow-Up Study (HPFS) における47,894名のprospectiveなコホート研究では、前立腺がんの発生を低下させる効果がある野菜や果物として、生のトマト、トマトソース、ピザ、いちごが挙げられた。
トマト製品を1週間に10皿以上食べているグループは、1.5皿以下のグループと比較して、前立腺がんの発生リスクが35%減少していた。
○リコピンをサプリメントとして摂取することができるが、最近の動物実験では、トマトの粉末には前立腺がんの発生を予防する効果が認められるが、リコピンには予防効果は認められなかった。つまり、リコピン以外の成分もがん予防効果に関与している可能性がある。前立腺がんの予防においてリコピンとビタミンEが相乗的に作用する可能性が報告されている。
○他の抗酸化物質と同じように、リコピンは細胞の酸化障害を防ぐ効果がある。
リコピンが一重項活性酸素(singlet reactive oxygen)を消去する効果は自然のカロテノイドの中で最も高い。しかし、リコピンの抗酸化作用のメカニズムは不明な点も多い。リコピンが、 insulin-like growth factor 1 (IGF-1) シグナル系や、細胞周期や細胞増殖に影響する可能性も示唆されている。
○26例の前立腺がん患者において、手術の投与前に3週間、リコピンのミックス(30 mgのリコピン、トマト・カロテノイド・ミックス、ビタミンE、その他の植物成分など)を投与したところ、PSA値が低下した。
ただし、リコピンによる前立腺がん予防効果を検討した臨床試験( prospective controlled clinical study)はまだ無い。

ザクロジュース(POMEGRANATE JUICE)
○ザクロジュースは強力な抗酸化作用を持ち、最近多くの注目を集め研究が進められている。ポリフェノール性のフラボノイドを豊富に含み、これが、抗酸化作用や動脈硬化予防作用の理由と考えられている。これらのポリフェノールの中の最も多いのがpunicalaginであり、ザクロジュースの抗酸化作用の50%はこの物質によると考えられている。
○ポリフェノールの豊富な野菜や果物を多く摂取すると、がんによる死亡率が低下することが、疫学的研究で示されている。
ザクロジュースは抗酸化物質を多く含むものとして販売されており、基礎研究も前立腺がんを予防する効果に焦点を合わせて行なわれている。
○果物そのものよりも販売されているジュースの方がpunicalaginを多く含んでいる。その理由は、ジュースにする過程で果皮に多く存在するポリフェノールが抽出されるからである。
つまり、ザクロをがん予防に利用するときには、果物そのものを食べるよりも、ジュースにして摂取する方が有用である。特に、果皮を一緒に絞ったジュースが効果が高い。
○乳がんの研究で、ザクロジュースは強い血管新生阻害作用をもつことが報告されている。
種の油に含まれる成分にはエストロゲン活性があることが報告されている。さらに、ザクロの種の油に含まれるpunicic acidはプロスタグランジンの活性を阻害する。ザクロのジュースに含まれる様々な成分が相乗的に作用して前立腺がんの増殖を抑える効果が報告されている。
○手術や放射線治療後にPSAが上昇しだした48例の前立腺がん患者において、ザクロジュースを1日に8オンス飲用した場合の効果が検討された。ザクロジュースを飲用している人は、PSAが2倍になる期間(doubling time)が、14ヵ月から26ヵ月に有意に延長した。

緑茶(green tea)
○緑茶、ウーロン茶、紅茶は同じ植物(Camellia sinensis)の葉から作られるが、それぞれの成分や香りは、発酵過程の違いによって極めて異なる。
がん予防においては、緑茶のポリフェノールの一種の epigallocatechin gallate (EGCG).がもっとも研究されている。
○いくつかの疫学的研究において、緑茶を日常的に飲用している男性は、緑茶を飲用していない人に比べて、前立腺がんの発生率が低下していることが報告されている。これは、緑茶の摂取量が多いアジアの男性が、欧米の男性と比べて前立腺がんの頻度が低いことと関連しているかもしれない。
○緑茶のポリフェノールによるがん予防のメカニズムの研究が多くあるが、不明な点が多い。
緑茶ポリフェノールには、タンパク分解酵素を阻害することによってがん細胞の転移を抑制する作用、細胞間コミュニケーションを調節する作用、血管新生阻害作用などの抗腫瘍作用が指摘されている。このような効果は緑茶ポリフェノールががん細胞に長時間作用することが必要でsる。EGCGは培養細胞や動物を使った実験で、がん細胞にアポトーシスを引き起こす作用や増殖を抑える作用が示されている。
転移性の前立腺がんを自然発症するマウスの実験モデルにおいて、緑茶ポリフェノールは、人間が1日に6杯のお茶を飲むのと相当する量において、前立腺がんの発生を抑制し、生存期間を延長した。また、緑茶ポリフェノールはがん細胞の転移を完全に抑えた。
○いくつかの臨床試験において、アンドロゲン非依存性の前立腺がんに対して緑茶はなんら効果を示さなかった。しかしながら、これらの臨床試験においては、患者の前立腺がんが進行し過ぎていたので、緑茶の有効性を確認できなかった可能性がある。

魚油(Omega-3 fatty acids)
○魚の油に主に含まれるω3不飽和脂肪酸にはエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)がある。EPAとDHAはその前駆体のα-リノレン酸から人体内でも合成される。
しかしながら、α-リノレン酸からEPA, DHAへの変換は不十分であるため、EPAやDHAを直接摂取する方が効果的である。血液や脂肪組織のω3脂肪酸の濃度は、α-リノレン酸の摂取よりも魚油の摂取に比例している。
○ω3不飽和脂肪酸を多く摂取すると出血しやすくなるので、米国FDAは、魚油の1日の摂取の推奨量を3g以下にしている。
○魚油の摂取が
前立腺がんの発生リスクを低下させるかどうかは不明である。
Health Professionals Follow-up Study における47,882名の男性の食事の解析では、1週間に3回以上魚を食べるグループは、月に2回以下のグループと比較して、前立腺がんの発生頻度は'7%の低下、進行した前立腺がんは17%の低下、転移のリスクは44%の低下を認めている。
しかし、この研究において、魚油サプリメントの摂取は、前立腺がんの発生頻度を低下させる効果とは関連が認められなかった。
○スウェーデン人の6272名の男性を30年以上にわたって追跡調査した研究では、魚をほとんど食べないグループの前立腺がんの発生頻度は、魚を良く食べるグループの2~3倍であった。
○魚を多く食べるエスキモーのイヌイット人27人の死者の解剖では、潜在的な前立腺がんは認められなかった。
前立腺の潜在がんは、アジアを含めて多くの国の男性では25~35%に発見されるという事実を考えると、前立腺の潜在がんが27例中1例も認められなかったことは特異なことであり、魚油の効果が示唆されている。
○疫学的研究とは対照的に、in vitroの多くの研究では、ω3脂肪酸は前立腺がん細胞の増殖を抑制することが報告されている。マウスに移植した前立腺がんの実験モデルでも、魚油による前立腺がんの増殖抑制作用が示されている。
EPAとDHAは、前立腺がん細胞の増殖を促進するエイコサノイドや男性ホルモンの作用を阻害することが示されている。
○心臓疾患に対するω3不飽和脂肪酸の効果に関する臨床試験は多くなされているが、前立腺がんに対する臨床試験のデータはまだない。

結論:
サプリメントに関する情報は極めて多いが、その中には相反する情報も多い。前立腺がん患者がサプリメントを利用するときにも、どのようなサプリメントも、明確な有効性が証明されたものはまだ無いという事実を知っておくことが大切である。
食事中の脂肪は、前立腺がんの発生に多くの影響をもっている。理想的なbody mass index (BMI)の10%以内に体重を維持することが大切なことは明らかである。BMIと前立腺がんのリスクの間には正の相関がある。赤身の肉を多く食べることは、前立腺がんの発生頻度を高める。赤身の肉を制限した「心臓疾患に良い」食事は、前立腺がんの発生頻度を低下させる効果がある。
サプリメントの利用をサポートする根拠は乏しい。著者らの意見は、ビタミンやミネラルのレベルを適正に保つような、標準的なマルチビタミンを摂取するくらいで十分だと考えている。
ビタミンやミネラルやその他のサプリメントの過剰な摂取は、場合によっては副作用を引き起こす。例えば、心臓発作や脳卒中(ビタミンE過剰)、出血(ビタミンE、ビタミンAの過剰)、精神機能の低下(亜鉛、セレニウムの過剰)、貧血(亜鉛の過剰)、脱毛や爪の変化(セレニウム過剰)などがある。
前立腺がんに対してかつて使用されていたPC-SPECというハーブのサプリメントの問題も知っておく必要がある。2002年に約1万人の前立腺がん患者がこのサプリメントをしていたが、医師の管理下に使用していなかった患者の中に、エストロゲン作用による副作用(女性化乳房)が高頻度にみられ、深部静脈血栓症の患者も発生した。実は、PC-SPESには、 diethylstilbestrol (DES)、ethinyl estradiol 、 warfarinなどが含まれていたのである。そのため、そのサプリメントは2002年のはじめに回収され、販売会社はその年の終わりは製造を中止した。
医薬品の吸収や作用をサプリメントが妨げる場合もあるので、医師は、患者がどのようなサプリメントを摂取しているかを知っておく必要がある。しかしながら、サプリメントを使用している患者が主治医にそのことを知らせていないことが多い。医師は患者にサプリメントの使用について確認する必要がある。患者は、サプリメントの使用上の注意や安全性について指導されるべきである。これらのサプリメントの有効性を検証する臨床試験のデータの蓄積が必要である。