| サリドマイド単独である程度の抗腫瘍効果が期待できる |
| 腎臓がん |
多くの臨床試験でインターフェロンとIL-2と同じレベルの効果が認められ、平均して40-45%の患者で有効性が認められている(Crit Rev Oncol Hematol 46: 59-65, 2003) |
| 転移のある腎臓がんに対して、サリドマイドの高用量(800-1200mg/日)と低用量(200mg/日)投与の効果を比較。生存期間は高用量群が6ヵ月に対して低用量群が16ヵ月で、低用量の方が良い結果であった。(BJU Int. 96:536-539, 2005) |
| 肝臓がん |
切除不能の進行した肝臓がんに対して、サリドマイド単独(200〜300mg/日程度)では、AFP低下や腫瘍の縮小は数%程度、1〜2ヶ月程度の腫瘍進展の抑制(stable disease)が10〜20%程度でみられるというレベルの結果が多い。(Cancer, 103: 119-125, 2005)(World J Gastroenterol., 10: 649-653, 2004) (Oncology, 65: 242-249, 2003) |
下大静脈に腫瘍塞栓を有する進行肝臓がんの3例に、200 〜400 mg/日のサリドマイドを投与。2例はに腫瘍塞栓の診断後15ヶ月以上生存。他の1例はサリドマイド開始後4週間でAFPの著明な減少と腫瘍の縮小と症状の改善を認めた。この結果は、抗がん剤治療などの通常の治療成績に匹敵する。(Oncology, 67: 320-326, 2004)
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| 前立腺がん |
転移しているアンドロゲン非依存性の前立腺がん63例を、サリドマイド低用量(200 mg/日)群50例と、高用量(1200mg/日)群13例に分けて比較検討。PSAの50%以上の低下を低用量群で18%の患者に認めたが、高用量群は0%。(Clin. Cancer Res. 7: 1888-1893, 2001) |
| 悪性神経膠腫 |
再発した神経膠芽腫患者を100〜500mg/日(平均300mg/日)のサリドマイドで治療した評価可能の38例中、2例(5%)がpartial response、16例(42%)がstable diseaseであった。平均生存期間は31週で1年生存率は35%。(J. Neurooncol. 54: 31-38, 2001) |
| 手術や放射線治療を受け再発した神経膠芽腫の17例でサリドマイド治療を行い、1例がminimal response、8例がstable diseaseで、17例中9例(52.9%)で有効性が認められた。これら有効例においては、腫瘍の進展までの平均期間(median time to progression)は25週(12-40週)、生存期間は36週(16-64週)であった。(Oncol Rep. 11: 93-95, 2004) |
| カポジ肉腫 |
AIDS関連のカポジ肉腫の患者17例を100mg/日のサリドマイドで8週間治療。6例(35%)で腫瘍の部分縮小を認めた。(Int. J. STD AIDS, 9: 751-755, 1998) |
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| 他の治療との併用で相乗効果が期待できる |
| 腎臓がん |
100mg/日のサリドマイドとインターフェロンαを併用した14例のうち3例(21.4%)がpartial response,7例(50%)がstable disease。(Proc Am Soc Clin Oncol , 22: 387, 2003) |
| 抗がん剤や免疫療法の治療を行っていない初回治療の腎臓がんにIL-2とサリドマイド(200-400mg/日)を併用。36例中1例がcomplete response、14例がpartial response、11例がstable diseaseであった。つまり、36例中26例(69%)で有効性が認められた。(Proc Am Soc Clin Oncol , 22: 387, 2003) |
| 肝臓がん |
切除不能の転移のある肝臓がん19例を、epirubicinとサリドマイド(平均200mg/日,3週間投与1週間休み)を併用して治療。腫瘍の縮小は認められなかったが、7例(41%)で平均6ヶ月間(5-14ヶ月間)の進展抑制(stable disease)が認められた。平均生存期間は196日であった。Oncologist, 10: 392-398, 2005
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| 前立腺がん |
転移したアンドロゲン非依存性の前立腺がん22例にGranulocyte-macrophage colony stimulating factor (GM-CSF) とthalidomide (200mg/日)を併用。治療開始2週目に全例でPSAが低下。4週後に50%以上のPSA低下が5例で見られた。(Urol. Oncol,23:82-86,2005) |
| アンドロゲン非依存性前立腺がん(75例)で、docetaxel単独群(25例)と、docetaxel+サリドマイド(200mg/日)の併用群(50例)を比較。平均26.4ヵ月の観察で、50%以上のPSA低下が、docetaxel単独群が37%に対してサリドマイド併用群が53%。progression-free survivalの平均期間はdocetaxel単独群が3.7ヵ月に対してサリドマイド併用群が5.9ヵ月。18ヵ月後の生存率はdocetaxel単独群が42.9%に対してサリドマイド併用群が68.2%。サリドマイド使用群では低分子量ヘパリンを血栓症予防の目的で使用。(J. Clin. Oncol. 22:2532-2539, 2004) |
| 悪性神経膠腫 |
サリドマイド単独(平均200mg/日)19例、サリドマイド+temozolomide(200 mg/m2/day for five days, in monthly cycles.)併用が25例の臨床試験。平均生存期間はサリドマイド単独が63週に対して、サリドマイド+temozolomide併用群は103週。その他多くの指標でサリドマイドとtemozolomideの相乗効果が認められ、有効な治療法であることが示された。(J. Neuro Oncol. 67:191-200, 2004) |
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| がん性悪液質に対する効果 |
| 体重が10%以上減少した進行膵癌患者50例を対象とし、サリドマイド 200mgの1日1回投与またはプラセボ(偽薬)投与のいずれかの群に被験者を無作為に割り付け、体重および栄養状態の変化を観察。4週後の時点で、サリドマイド投与を受けた患者は体重が平均0.37kg、腕の筋肉の体積が平均1.0cm3増加したが、プラセボ群の患者は体重が平均2.21kg、腕の筋肉の体積が平均4.46cm3減少した。8週後の時点で、サリドマイド群では体重が0.06kg、腕の筋肉の体積が0.5cm3減少したのに対して、プラセボ群では体重が3.62kg、腕の筋肉の体積が8.4cm3減少した。身体機能も体重増加に比例してサリドマイド投与群で改善した。これらの結果は、サリドマイドが進行した膵癌患者の体重減少や栄養状態の悪化を防ぐ上で有効であることを示している。(Gut. 54:540-545. 2005) |
| 進行した食道がん患者に対してサリドマイド(200mg/日)は体重とlean body massを増加させる効果があった。食事からのカロリー摂取が同じ状態で、10例中9例で体重が減少していたが、サリドマイド服用2週間で1.29kgの体重増加を認めた。Lean body massも同様に増加した。サリドマイドによる悪液質の改善は2週間のサリドマイド投与でも認められた。(Aliment Pharmacol Ther. 17: 677-682, 2003) |
| がん性悪液質の患者72例にサリドマイド100mg/日を投与。不眠の改善(69%)、吐き気の改善(44%)、食欲増進(63%)体調の改善(53%)が認められた。(Ann Oncol.10:857-859. 1999) |
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| negativeなデータも報告されています |
○進行乳がんを低用量のcyclophosphamideとmethotrexateの併用で治療するプロトコールにサリドマイドを加えても、抗腫瘍効果は上がらず、副作用が強くなるだけでメリットはない。(Ann Oncol, 2005 Dec 1, Epub ahead of print)
○ 抗がん剤治療に抵抗して進行している乳がん患者12例にサリドマイドを投与したが、全く効果は見られなかった。(Cancer J., 11:248-251, 2005)
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