東京銀座クリニック
 
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●CoQ10とは:
CoQ10 (コーキューテン)は Coenzyme Q10 (コエンザイムQ10)、別名『 ユビキノン 』とも呼ばれる補酵素です。
心臓、筋肉、脳など体の全ての細胞が働くためにはエネルギーが必要です。食事でとった糖分や脂肪は体内で分解され、細胞内の
ミトコンドリアATP (アデノシン3リン酸)と呼ばれるエネルギー物質に変換されます。このATP産生過程で働く体内物質がCoQ10です。
CoQ10は強力な抗酸化作用を持ち、細胞の老化の原因である活性酸素(フリーラジカル)の害を防ぎます。細胞内のミトコンドリアの中に入っていけるので、細胞の老化予防に極めて有効な物質です。

●γ-シクロデキストリンとは:
とうもろこしや馬鈴薯の澱粉から酵素反応によって合成される8個の ブドウ糖が環状につながったオリゴ糖です。バケツのような形 をして、外側は親水性(水に良く溶ける性質)であり、内側は親油 性(油を取り込む性質)です。物質を空洞内に取り込む(包接化という)性質を利用すると、油性物質を水に溶かしたり、物質の安定性を高めることができます。

●シクロカプセル化コエンザイムQ10の特徴:
脂溶性のCoQ10は水溶液の中では凝集してしまい、腸管からの吸収が低いという欠点があります。 また、CoQ10は熱や紫外線に弱く、保存中に分解して体に有害な物質に変わる危険性もあります。他のビタミンや脂肪酸などと一緒になると、分解して効力を消失しやす不安定な物質です。

CoQ10のこのような弱点はγ-シクロデキストリンに包接(包み込むこと)させることで全て解決できます。このようにγ-シクロデキストリンにCoQ10を取り込ませたものをシクロカプセル化コエンザイムQ10と言います。

通常のCoQ10は水に全くなじみませんが、シクロカプセル化CoQ10は、とてもよく水に分散します。これによって、体内への吸収性は飛躍的に向上します。 また熱や紫外線、他のビタミンにも強くなり、とても安定して形で体内に取り込まれます。つまり、シクロカプセル化CoQ10は、CoQ10の腸管からの吸収性を高め、安定化を高め、他のビタミンや脂肪酸などとの配合変化を回避し、CoQ10の体内での利用を高めることができるのです。

シクロカプセル化コエンザイムQ10と未加工のCoQ10との吸収性の比較:
CoQ10は脂溶性なので水に溶けにくく、消化管内での分散が悪く、吸収率が悪いことが知られています。人間や犬を使った実験で、CoQ10を摂取した後に血中濃度を測定して検討したところ、
未加工のCoQ10に比べてシクロカプセル化CoQ10は18倍も体内吸収量が高いことが報告されています。
また、
吸収性を高めると宣伝されている水溶性CoQ10と比べても、シクロカプセル化CoQ10は約2倍の吸収性があることが人間の研究で確かめられています。

γ-シクロデキストリンはフタと底のないカップ状の構造で、内側は疎水性(親油性)で外側は親水性の性質を持つことから、その内部空洞に脂溶性のCoQ10を包み込むことで、胃腸内の水分となじむことができます。その結果、凝集することなく分散し、γ-シクロデキストリンがら少しづつ放出されて、腸粘膜との接触率が著しく高まり、吸収されやすくなります。
γ-デキストリンはやがて腸内で消化されてしますため、飛び出したCoQ10が再び取り込まれることがないので、腸管からの吸収がさらに高まります

●コエンザイムQ10の体内での働き:

CoQ10はミトコンドリアの活力を高める!
ミトコンドリアは細胞内のエネルギー生成工場とも言われるところです。ミトコンドリアでは細胞エネルギーの供給源であるATPを産生する過程で活性酸素が大量に発生されます。しかし、ミトコンドリアが活性酸素のダメージを受けると細胞のエネルギー供給も減ってしまいます。
不足したCoQ10を補給することは、ミトコンドリアの活力を高め、細胞を生き生きとさせます。細胞が活性化すると体全体の新陳代謝も促進されます。
活性酸素によるミトコンドリアのダメージを防ぐことができないと、心臓や神経のように再生できない細胞は数が減り、心臓病や神経変性疾患の原因となります。これが、心筋や神経の障害による病気の予防や治療にCoQ10が有効である理由です。

CoQ10は若さを保つ!
ネズミを使った実験で、CoQ10を多く摂取させると若さを永く保ち、年をとっても活動性が落ちないという研究結果が発表されています。CoQ10を与えられたネズミは与えられないネズミより長生きだという研究報告もあります。CoQ10は免疫力増強、がん予防、美肌、疲労回復など多くの抗老化作用を発揮します。

CoQ10は体脂肪の燃焼をサポート!
CoQ10を補給することにより心臓の働きを活発化し心臓機能が若返るとともに、運動機能も高まります。CoQ10は細胞エネルギーを効率よく産生し、細胞をイキイキと活性化します。
体の代謝は20〜25歳から急に下がり始めます。新陳代謝が低下すると、脂肪からのエネルギー変換能力が衰えてきます。CoQ10の産生も25歳と過ぎた頃から減ってきます。したがって、細胞のエネルギー産生を高めるCoQ10を摂取すれば、体脂肪の燃焼を促進するだけでなく、減量後のリバウンドを防ぐ効果も期待できます。
ミトコンドリアのエネルギー産生能力を高めるCoQ10は、運動能力の向上にも有効であることがわかり、オリンピック選手など運動競技者にも利用されています。

●安全性は?
CoQ10は体内で産生される補酵素であり、ビタミンEは食品中にも含まれ体の機能に必要な自然のビタミンです。かなりの大量を服用しない限り副作用はありません。決められた範囲内で服用すれば安全性に問題はありません。
しかし、胎児や幼児に対する影響は十分に検討されていませんので、妊娠中や授乳中の方は、服用前に医師にご相談下さい。

γシクロデキストリンは、2001年の世界食品添加物合同専門家会議(JECFE)で、1日許容摂取量を設定する必要のない安全な添加物と判断され、世界各国で安全性の高い食品素材として利用されています。

●CoQ10はどの程度摂取したらよいのですか?
今までのCoQ10では、健康増進の目的では、1日30〜60 mgの摂取が通常の量です。病気がちであれば1日50〜150 mgが推奨されます。心臓や神経の働きが低下している場合には、1日200〜300 mgを摂取すると効果的です。
しかし、これは吸収率の悪い通常のCoQ10での検討です。もともと吸収率が悪いので、病気の予防や治療に用いるときには、300mg以上のCoQ10が使用されていました。

しかし、シクロカプセル化CoQ10の場合は通常のCoQ10の10倍以上の吸収効率がありますので、多くの場合1日30mgの摂取で十分です。病気の予防や治療効果を期待する場合でも、CoQ10量は1日60mg程度で十分です。

シクロカプセル化コエンザイムQ10
名称: コエンザイムQ10、イソフラボン含有食品
内容量:

300mg×120粒入り *1日4粒が目安

栄養成分:
4粒あたり
エネルギー : 4.28kcal たんぱく質 エネルギー : 4.28kcal たんぱく質 : 0.023g 脂質 : 0.060g 炭水化物 : 1.044g ナトリウム : 0.173mg ビタミンC : 148mg ビタミンB1 : 2.3mg ビタミンB2 : 2.3mg ビタミンB6 : 2.1mg パントテン酸 : 5.9mg ナイアシン : 5.9mg CoQ10包接体(CoQ10 20%含有) : 150mg 大豆イソフラボン : 30mg
原材料名:

還元麦芽糖、コエンザイムQ10、大豆抽出物(イソフラボン含有)、環状オリゴ糖、V.C、セルロース、グリセリン脂肪酸エステル、リン酸カルシウム、シェラック、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、V.B6、V.B1、V.B2、カルナウバロウ

価格:

¥6,300(本体価格¥6.000)

癌の予防や治療におけるCoenzyme Q10 (CoQ10)の効果

出典:http://www.cancer.gov/cancerinfo/pdq/cam/coenzymeQ10
   http://cis.nci.nih.gov/fact/9_16.htm

まとめ:
CoQ10とは
●体内で作られる物質で、細胞のエネルギー産生を助ける
●強い抗酸化作用も持ち活性酸素(フリーラジカル)からのダメージを防ぐ
●免疫力を活性化する効果がある
●ある種の抗癌剤による心筋障害から守る
●CoQ10の血中濃度の低下が癌患者でよくみられる

CoQ10(コーキューテン)はCoenzyme Q10(コエンザイムQ10)の略で、体内で作られる物質です。
心臓、筋肉、脳など体の全ての細胞が働くためにはエネルギーが必要です。食事でとった糖分や脂肪は体内で分解され、細胞内のミトコンドリアでATP(アデノシン3リン酸)と呼ばれる物質に変換されます。このATP産生過程で働く体内物質がCoQ10で、補酵素(酵素の働きを助ける)という働きをしています。

CoQ10は強力な抗酸化作用を持ち、細胞の老化の原因である活性酸素(フリーラジカル)の害を防ぎます。フリーラジカルが遺伝子の本体のDNAを傷つけることが癌の発生と関係しています。またフリーラジカルの害によって組織の障害が起こると治癒力や免疫力が低下して癌が発生しやすくなります。さらに、CoQ10は免疫力を増強する作用も持っています。CoQ10を投与すると、抗体の量や、マクロファージやTリンパ球の数や活性が高まり、感染症に対する抵抗力が増強することが知られています。つまり、CoQ10は抗酸化作用と免疫力増強作用によって癌の発生や進展を抑える働きだけでなく、体の抵抗力を増して延命効果が期待できるのです。
細胞内のミトコンドリアの中に入っていけるので、細胞の老化予防にも極めて有効な物質です。老化とともに組織のCoQ10の量が減少することが知られており、CoQ10を積極的に補充することは、老化予防と同時に癌予防にもつながります。

癌治療におけるCoQ10使用の歴史:

CoQ10は1957年に発見され、翌年には化学構造が明らかになりました。癌治療への応用が検討され始めたのは1961年ころであり、それは癌患者の血中のCoQ10濃度が低いことが知られてきたからです。CoQ10の血中濃度の低下は、骨髄腫、リンパ腫、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、大腸癌、腎臓癌、頚部癌などの患者でみつかりました。
CoQ10の血中濃度が低い乳癌患者は予後が悪いという報告もあります。
CoQ10は細胞を活性化し、抗酸化力と免疫力を増強する効果があるので、体の「抗癌力」を高める効果が期待されています。そのため、癌の標準的治療(手術、抗癌剤、放射線治療)を行う時の補助療法として有用であると多くの研究者は考えています。

癌に対するCoQ10の効果に関する研究の現状:

CoQ10が免疫力を活性化して抵抗力を高めることが動物実験で報告されています
免疫力増強効果によって、感染症や癌の発生を防ぐ効果があることが動物実験で報告されています。
骨髄での造血機能を高める作用も報告されています、
ドキソルビシン(抗癌剤の一種で副作用として心筋障害を起こす)を投与したマウスにCoQ10を与えると、心筋障害の程度が軽くなることが報告されています。
ドキソルビシンの心筋障害に対するCoQ10の保護作用は、ヒトにおける臨床的な研究でも確かめられています。
癌の標準的治療(手術、抗癌剤、放射線)の補助療法としてのCoQ10の有用性について以下のような研究がなされています。
1)乳癌患者32人についてのデンマークで実施された研究では、標準的治療に加えて、CoQ10などのサプリメントを併用することにより、鎮痛剤の量の減少やQOL(生活の質)の向上が認められ、治療に伴う体重減少も防げたことが報告されている。
2)乳癌の手術後に癌が残った患者にCoQ10の大量投与を3〜4ヶ月行った結果、癌が消失したという症例の報告がある。
3)進行した乳癌患者にCoQ10を大量に投与することにより、肝臓の転移や胸壁への浸潤を持った癌が消失した例が報告されている。
以上の報告は症例報告であり、CoQ10以外にも他の治療を受けており、また、CoQ10の投与を受けていないグループとの比較が厳密になされているわけではないので、CoQ10の有効性を評価するには不十分であると言わざるを得ません。

膵臓癌、肺癌、大腸癌、直腸癌などで、CoQ10を併用すると生存期間や生存率を高めるという体験談的な報告もありますが、これらも、標準的治療や他の治療を一緒に受けている場合が多いので、評価は困難です。
CoQ10がドキソルビシンという抗癌剤の心筋障害を予防する効果は確立されていますが、その他の抗癌剤治療や放射線治療との併用についてはまだ議論があります。
というのは、多くの抗癌剤や放射線はフリーラジカルを発生することによって癌細胞を殺すので、抗酸化作用やフリーラジカル消去活性を持ったCoQ10が、これらの治療の効果を弱めるのではないかという懸念も指摘されており、研究者の間でまだコンセンサスは得られていません。
多くの研究者は、抗酸化剤のサプリメントは、抗癌剤治療や放射線治療の副作用を軽減し、効果を増強することに賛成していますが、反対意見の研究者も多いのが現状です。動物実験で、CoQ10を放射線治療と同時に摂取すると放射線照射の効果が減少する結果が報告されています。

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