●メラトニンは抗がん剤治療の副作用を軽減し、奏功率と生存率を高める

メラトニンには免疫増強作用と抗酸化作用があり、抗がん剤治療の副作用を軽減し、抗腫瘍効果を高めることが複数の臨床試験で確かめられています。
抗がん剤の抗腫瘍効果に対するメラトニンの作用は、抗がん剤でダメージを受けたリンパ球のダメージを予防することと、抗酸化作用によることが知られています。直接的な抗腫瘍効果も報告されています。
抗がん剤治療中にメラトニンを併用すると、副作用が軽減し、奏功率と生存率が良くなることが報告されています。

Five years survival in metastatic non-small cell lung cancer patients treated with chemotherapy alone or chemotherapy and melatonin: a randomized trial.(抗がん剤単独あるいは抗がん剤とメラトニンの併用療法を受けた転移のある非小細胞性肺がん患者の5年生存:ランダム化比較試験) 
Lissoni P, 他. J Pineal Res. 35(1):12-15. 2003年

(論文要旨)
転移を有する進行性非小細胞性肺がん患者100例を対象に、抗がん剤単独群50例と抗がん剤+メラトニン治療群50例に分けたランダム化比較臨床試験を行なった。
抗がん剤治療はシスプラチン(20mg/m2/日の 静脈注射を3日間)とエトポシド(100mg/m2/日静脈注射を3日間)の投与を行ない、メラトニンは1日20mgを夜間に服用した。
神経毒性の副作用は抗がん剤単独群が41%に対してメラトニン併用群が18%、血小板減少は抗がん剤単独群が20%に対してメラトニン併用群は14%であった。
10%以上の体重減少は抗がん剤単独群では41%で見られたが、メラトニン併用群では6%であった。体力低下(astehnia)は抗がん剤単独群では35%に認められたが、メラトニン併用群では8%であった。これらの差はいずれも統計的に有意であった。
完全緩解(CR)と部分緩解(PR)の割合は抗がん剤単独群が18%に対して、メラトニン併用群では35%であった。完全緩解(CR)は抗がん剤単独群では0%であったが、メラトニン併用群では4%に認められた。
抗がん剤単独群では2年以上の生存は0%であったが、メラトニン併用群では5年以上の生存率が6%(49例中3例)であった。
以上のことから、進行した非小細胞性肺がんの抗がん剤治療にメラトニンを併用すると、副作用を著明に軽減し、抗がん剤治療の奏功率を高め、生存率を高めることが示された。


Biochemotherapy with standard chemotherapies plus the pineal hormone melatonin in the treatment of advanced solid neoplasms.(進行した固形がんの治療における標準的抗がん剤治療と松果体ホルモンのメラトニンの併用療法)
Lissoni P.: Pathol Biol (Paris). 55(3-4):201-204 2007年
(論文要旨)
転移のある進行した非小細胞性肺がんおよび消化管腫瘍の患者370例を対象に、標準的抗がん剤治療単独郡と抗がん剤治療+メラトニンの併用治療群を比較検討した。
非小細胞性肺がん患者の抗がん剤治療はシスプラチン+エトポシドか、シスプラチン+ジュムシタビン(gemcitabine)であった。
大腸がん患者は、オキサリプラチン+5-FUか、weekly CPT-11か、5-FU+folatesのいずれかの抗がん剤治療を受けた。
胃がん患者は、シスプラチン+エピルビシン+5FU+folatesか、weekly 5-FU+folatesのいずれかの抗がん剤治療を受けた。
血小板減少は抗がん剤単独群が22%に対してメラトニン併用群では4%、神経毒性は抗がん剤単独郡が12%に対してメラトニン群が5%、体力低下(asthenia)は抗がん剤単独群が52%に対してメラトニン併用群は27%、悪液質は抗がん剤単独群が20%に対してメラトニン併用郡が5%であった。これらの差はいずれも統計的に有意であった。
完全緩解(CR)+部分緩解(PR)の率は、抗がん剤単独群が20%に対してメラトニン併用群は36%であった。2年生存率は抗がん剤単独群が13%に対してメラトニン併用群では25%であった。
以上のことから、進行した非小細胞性肺がんや大腸がんや胃がんの抗がん剤治療において、メラトニンを併用すると、副作用の軽減、奏功率や生存率の向上の効果が得られることが示された

その他にも、がん治療におけるメラトニンの効果が数多く報告されています。
詳細は以下のサイトもご参照下さい。
http://www.1ginzaclinic.com/melatonin.html
http://www.1kampo.com/topics-7.html

   
| ホーム院長紹介診療のご案内診療方針書籍案内お問い合わせ
COPYRIGHT (c) GINZA TOKYO Clinic, All rights reserved.