●タルセバ(erlotinib)は転移した大腸がんに対して有効

タルセバ(一般名:erlotinib)は 上皮細胞増殖因子受容体(epidermal growth factor receptor )のチロシンキナーゼ(tyrosine kinase inhibitor)活性を阻害する医薬品で、肺がんや膵臓がんに対する有効性が報告されています。
この論文では、さらに、転移している大腸がん患者に対しても抗腫瘍効果を発揮することが報告されています。

文献:
Br J Cancer. 2006 Mar 28; [Epub ahead of print]
Phase II study of erlotinib (OSI-774) in patients with metastatic colorectal cancer.
Townsley CA, Major P, Siu LL, Dancey J, Chen E, Pond GR, Nicklee T, Ho J, Hedley D, Tsao M, Moore MJ, Oza AM.
Princess Margaret Hospital Phase II Consortium, Department of Medical Oncology and Hematology, Princess Margaret Hospital, University of Health Network, University of Toronto, 610 University Avenue, Toronto, Ontario, Canada M5G 2M9.

このフェース2臨床試験では、転移した大腸がん患者38例が、タルセバ150mg/日投与を受けました。
効果が評価できた31例中、19例(61%)では腫瘍の進展がみられました(progressive disease)が、12例(39%)では腫瘍進展が抑えられました(stable dissease)。
stable diseaseの患者において、腫瘍の進展が抑えられた平均期間は123日(108〜329日)でした。
副作用としては、発疹(34例)と下痢(23例)が見られましたが、多くは耐えられるレベルでした。

この臨床試験では、転移した大腸がんにおいてタルセバを使用することによって、約3分の1の症例において、少なくとも8週間以上のがん細胞の増殖抑制が認められ、有効性が確認されました。

別の研究で、大腸がん細胞に対するタルセバの抗腫瘍効果は、インターフェロン-αによって増強されることが報告されています。
インターフェロン-αとの併用や、免疫力を高める治療法(BCG療法や漢方治療など)とタルセバを併用すると、転移している大腸がんに対する効果が期待できる可能性があります。

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